「組織全体をティール型にする」動画(3.7-3.8)の要約

「ティール組織」著者、フレデリック・ラルー氏の動画シリーズを要約しています。あくまで要約であり、すべての文言を正確に表現しているわけではございませんのでご了承ください。動画の翻訳については、ラルー氏のHPより「No more permission needed :)(許可必要なし)」とありますので、もし翻訳に協力したい方がいらっしゃれば、以下の動画の「設定」⇒「字幕」⇒「字幕を追加」で追加することが出来ます。

「3.7 組織全体を関与させる(Engaging the whole organization」要約

組織全体を関与させる

前回の動画でお話したように、大企業ではまず初期チームのグループを自然に形成していきます。その中でビジョンを共有した後に、全体にそのビジョンを徐々に広げていくことになります。ただ、そこで少し用心しないといけないことがあります。組織全体にビジョンを伝える際に、盛大にお披露目をしてしまうと、予想もつかないリスクを負うことになります。大企業で急速な変化を起こすなら、時間をかけなくてはいけないのです。なぜなら、盛大にビジョンを発表することで、抵抗感や失望感、多大な不信感を招きかねないからです。

しかし、ここで矛盾が起こります。できるだけ多くの人が参加する形で変化を起こしたいと考えていても、盛大に発表することで余計なリスクが生じる可能性があるという矛盾です。このような状況下では、謙虚に話すことが最善の策となります。ブログやビデオ電話、社内報などを利用して、組織の方針を少しずつ共有するのです。そうすることで、あなたのビジョンに共感した人全員が協力してくれるようになります。この他にも、感動的な本やビデオを社員と共有することで、理解を深めることと視野を広げることができます。ただ、一冊の本だけを共有することは避けてください。なぜなら、一冊の本のみだと、その本に書かれている視野でしか物事を判断できなくなるからです。様々な本に書かれている異なる変化を知ることで、自分たちにも似たような変化を起こすことが可能だと実感できるでしょう。

「3.8 古い前提と新しい前提をはっきりとさせる(Make old and new assumptions explicit)」要約

古い前提と新しい前提をはっきりとさせる

前衛的な企業では、存在目的(エボリューショナリーパーパス)作りに時間をかけています。FAVIやRHDなどの企業では、その存在目的(エボリューショナリーパーパス)にとどまらず、社員や仕事場などに対する基本的な前提を深堀りして考えています。職場の前提を唱えたのが、1960年代にセオリーXとセオリーYで有名となったMcGregor氏です。昨今のマネジメントは残念ながら、セオリーX、つまり大抵の人々は信頼に値せず怠惰で仕事熱心ではないという前提のもと、遅滞なく仕事を行っているかどうかマネージャーがチェックと管理をするメカニズムで成り立っています。その一方で、セオリーY、つまり人々は信頼に値し、適した環境下では仕事を進んで行うことを前提にした場合にはまったく異なるマネジメントを要します。面白いことに、AESでは創設者自らがマネジメントの裏に隠された前提を明確に認識しています。

初期チームを含む会議を行う場合には、参加者を小さなグループに分け、それぞれに現在のマネジメントの裏に隠されている前提が何なのかを認識させます。そうすると、人が信頼に値しないという不快にもとれる前提がどんどん出てきます。これを通して、こうした醜い前提を認識し、口に出し、必要がないと声に出していうことができるようになります。不必要な管理体制をすべて洗い出すことができるようになるのです。

次のステップは、代わりにどのような前提を採用したいと思うか参加者に聞いてみることです。人間は基本的に善良で、すべての人間には同等に価値があるというようなポジティブな前提が出てくるでしょう。新しいグループや参加者が参入するときは、また一から前提となるものを洗い出し、それぞれが感じる前向きな前提を書き出してもらうのです。そして、それらを比較してみてください。この一連のプロセスを行う価値があるのかぜひ考えてみてください。

 

 

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