「経営チームの役割はティールでどう変わるのか?」動画(4.2.10)の要約

「ティール組織」著者、フレデリック・ラルー氏の動画シリーズを要約しています。あくまで要約であり、すべての文言を正確に表現しているわけではございませんのでご了承ください。動画の翻訳については、ラルー氏のHPより「No more permission needed :)(許可必要なし)」とありますので、もし翻訳に協力したい方がいらっしゃれば、以下の動画の「設定」⇒「字幕」⇒「字幕を追加」で追加することが出来ます。

「経営チームの役割はティールでどう変わるのか?(What to do with the executive committee?)」要約

 

経営チームの役割はティールでどう変わるのか?

長い目でセルフマネジメントを浸透させていこうとすると、エグゼクティブチーム、経営陣は必ず消滅していきます。この経営陣の重要な機能とは、責任のもと組織全体の指揮をふるっていることです。そして組織の全体像と総体的なコーディネーションを供給しているということです。特に機能型組織では一番上に位置する経営陣、トップチームのみが一貫したビジョンを持っています。では、いつこのチームを分解させる準備ができるのでしょうか。

まず1つ目に、このチーム自体がコントロールを働かせる必要がなくなるときというのは、下のチームがセルフオペレーティングをし始めたときです。そうすると上のチームは必要でなくなりますね。二つ目に、組織内すべての層でシステムがコーディネートされるようになったら、です。アドバイスプロセスなどのシステムがあれば、組織内がピラミッド型でなくとも組織の他の適切なチームやユニットに助けを求めることができます。このことから、いつアドバイスプロセスを始めとするシステムが組織内で取り入れられているかを慎重に見極めることをお勧めします。完全にシステム移行が済んでない段階でトップチームを分解させるのか、それとも完全に移行するまでじっくりと時を待つか、どの程度のリスクを取るかはあなた次第です。

では、未だトップチームが必要だと感じている期間、どのようなことをするべきでしょうか。いくつか方法はあると思うのですが、そのうちの1つとして、熟練したファシリテーターと徹底的に深く話し合うことです。我々にとってセルフマネジメントとはなんなのか、ということをトップチームと話し合うのです。もしセルフマネジメントに対して反対しているチームメンバーがいるのであれば、明瞭な境界線、限界を決めるべきでしょう。本当にセルフマネジメントに関して理解しているのか、それでいて話し合いの余地はあるのか、そうでなければ組織を離れてもらうことになるかもしれませんし、組織の中でアドバイザーという立ち位置についてもらうという選択肢もあります。

その他の方法としては、アドバイスプロセスを使い専門家班へ意思決定を委任するという方法があります。HRのこの部分を改めるべきだ、この領域に関してはトップチームではなくて下のチームが独自に決定権を持つべきだ、などと助言してもらうのです。また、トップチームのミーティングの長さや機会を減らす方法もあります。このやり方は、なにが重要事項であるかを認識したり、代わりにアドバイスプロセスを使うことになったりと、とても効果的だと思います。

もう1つ、できることとしてはトップチームにもう2つほど席をつくるという方法です。組織内の誰でもいいので、トップチームのミーティングに参加し、その場で話を聞ける状態をつくるのです。おもしろいのが、最初の1回目2回目のミーティングには人が来るのですが、それ以降は来なくなります。このミーティングがいかにつまらないものだと気付くからです。そして、ミーティングを録画したりライブストリーミングしたりして、トップチームでなにが起こっているかを組織全体にわかりやすく説明し結果を報告することです。

以上がセルフマネジメントを導入する過程でトップチームにどのような作用が起きるかのお話でした。遅かれ早かれチームは消滅していきますが、組織全体をセルフマネジメントに向かって導く上で、いつがトップチームを手放す適切なタイミングであるかを考えましょう。

 

 

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