「経営チームはティール組織に必要か?」動画(4.1.21)の要約

「ティール組織」著者、フレデリック・ラルー氏の動画シリーズを要約しています。あくまで要約であり、すべての文言を正確に表現しているわけではございませんのでご了承ください。動画の翻訳については、ラルー氏のHPより「No more permission needed :)(許可必要なし)」とありますので、もし翻訳に協力したい方がいらっしゃれば、以下の動画の「設定」⇒「字幕」⇒「字幕を追加」で追加することが出来ます。

「経営チームはティール組織に必要か?(Do you need a team “at the top”)」要約

経営チームはティール組織に必要か?

自主経営組織では、トップにチームがいることもいないこともあり、面白いところです。セルフマネジメントでトップという考え方が適切でないことはもうお分かりかと思いますが、広義でのトップ機能を担うチームは存在するでしょう。つまり、販売やマーケティングや製造といった機能が集まって共に仕事をする状況です。例えば約200人の小さな製造会社ではセールスやマーケティングやエンジニアといったチームから代表が選出されて全体的な、いわゆるトップチームを構成します。工場でも学校でもこのようなことはあります。

 では、そのような代表が集うトップチームは必要でしょうか?そのようなチームが定期的に会合する必要があるでしょうか?必ずしもセルフマネジメントの考え方からずれるわけではなく、階級的で支配的なやり方さえなければ、このような選出チームが全体的なテーマを話し合うことは当然あり得ます。つまり、業務から生じる必然的な層であって権力の層ではありません。

 一方、トップにチームを置くのは単に、なんとなくそうした方がいい気がするだけ、ということがあります。たしかに組織全般にかかる話し合いは必要です。では、そういった全体的なことを、常に同じメンバーが話し合うべきことでしょうか?私が思うに、特定の問題に応じて違うメンバーから成るチームが構成される方がいいと考えます。たとえば入社時研修をどう行うか、という問題があったとして、担当したい者たちが集まって話せばいいと思うのです。ファイナンスならこのチームで、といったように得意分野や興味、やる気に合わせてチームを形成することで、より多くの人を巻き込み、個を活かせると思います。

 このやり方には良い点、悪い点があるのでその話をしましょう。まず良い点は4つあると思います。一つは仕事を“不要につくる”ことを避けられます。どういうことかというと、決まったメンバーが定期的に会うと、何か新たな仕事を生み出さないといけないような感覚になります。しかし、それらは必要があってできた仕事でないことが多いのです。二つめに、同じメンバーが定期的に会うことで、自然とそのチームが担う仕事が生まれ、慣れ親しんだ階級が再び芽を出してしまう恐れを防ぐことができます。三つめは、いろいろなチームが形成されることで集団としての知恵(collective intelligence)をより良く活かすことができます。4つめに、そのようにダイナミックなやり方を取り入れることで、組織の人間関係が多様化し、ネットワークが深まります。

 さて、決まったチームがトップ機能を担わないことのデメリットは少なくとも二つ挙げられます。一つはチーム構成が毎回変わることによる非効率性です。そして二つめは、継続性の問題です。定まらないチームでは安定した議論を持つことは難しいでしょう。

 以上、メリットとデメリットを話しましたが、トップに定まったチームをおかず、必要に応じてチームを形成することにより得られるメリットはデメリットを上回ると私は思っています。是非、あなたの状況に照らし合わせて、特定のチームがトップに必要か、なくてもいいのか考えてみてください。ある組織ではエグゼクティブ層が解体する際、そのメンバーで集まって話し合い、当面必要と思われる部分だけはエグゼクティブチームが引き続き話し合っていくことに決めたようです。ただし、そこで決定することはせず、アドバイスプロセスを使って最終決定をすることに決めました。最終的に上述のスタイルにする移行するプロセスの例として参考になると思います。 

 

 

[cta id=’152′]

最新情報をチェックしよう!
>ティール組織マップ配布中

ティール組織マップ配布中

日本唯一、ティール組織に向けた現状診断や課題発見、目標の設定などに使えるマップです。ティール組織の本場、ヨーロッパで開発したものを翻訳して無料配布しています。

CTR IMG