「ティール組織における経営チーム、初期チームの大切さ」動画(3.5-3.6)の要約

「ティール組織」著者、フレデリック・ラルー氏の動画シリーズを要約しています。あくまで要約であり、すべての文言を正確に表現しているわけではございませんのでご了承ください。動画の翻訳については、ラルー氏のHPより「No more permission needed :)(許可必要なし)」とありますので、もし翻訳に協力したい方がいらっしゃれば、以下の動画の「設定」⇒「字幕」⇒「字幕を追加」で追加することが出来ます。

「3.5 経営チームを関与させる(Engaging the top team」要約

経営チームを関与させる

一般的な企業であれば、あなたが自身のビジョンを語るやいなや、経営チームの中であなたのビジョンに懐疑的な姿勢を示す人が出始めるでしょう。多くの企業は、何事もなかったように振る舞うのです。もし、間違ったことが社内で広まり、あなたのビジョンに対抗する動きがでると、企業にも痛手となるからです。ある企業では、あまりにもかけ離れたビジョンを持つCEOの周りの人間が全員会社を離れてしまったケースもありました。それは必然だったのかもしれません。他の企業にここまで劇的な変化は起きていません。

ここで自身のビジョンをうまく周りの人間に伝えるには、ファシリテーターといって、会話を円滑に進め、目的達成を助ける進行役が必要不可欠です。組織のトップを説得するには、一番初めの動画でお話したように、ビジョンを持ったきっかけや個人の経験談を語ることが重要になります。ファシリテーターの役目は、そこで話者の希望や願望、不満などをより引き出す空間(スペース)を作り上げていくことです。会話のロールモデルになるような、過去に類を見ない会話を繰り広げることができた安心感で、新たなビジョンへの賛同者も自然とついていきます。

一対一の会話を重ねていく中で、今まで組織の中で話したことのなかった内容がどんどん生まれていくでしょう。もう一つのアドバイスは、新しいアイデアに困惑する相手に対し理解を示し、考える時間や話し合う機会を進んで設けると明確に示すことです。経営チームが大きな変化に対し意欲的になると、経営チームとして前進する役割をどう担うべきかを考えるようになります。ある企業では、経営チームとしての役割は3つに絞ることができました。経営戦略の立案、収支の安定、そして新たな経営方針の担い手です。その他の決定事項は別の形で他の部署に委任されます。

一般的な企業は、経営チームに働きかけたあとに、その他の社員に働きかけますが、この「旅」を始めた企業の多くは物事を並行的に進めています。トップだけで話し合っていても何も変化は起きません。そのため、意識の高い社員が変化を求めて経営トップの基盤を揺るがす動きはとても興味深いことなのです。トップが自己の役割を反芻する機会を与えていることになるからです。

「3.6 初期チームに働きかける(Engaging a group of first followers)」要約

初期チームに働きかける

あなたが小規模な組織のリーダーの場合、大きな会議を開いて、組織全体にビジョンをつたえることができます。しかし、千人や一万人を超える従業員をもつ組織/企業であれば、それは難しくなります。そのため、こうした大企業では、一早く初期追随者を含むいくつものグループを作ります。リーダーが変革を起こそうとするときには、非常に強力な力が働きやすいといわれています。そこで、新しいビジョンの重要性を熱く語り、一人ではビジョンの実現が不可能だと訴えるのです。「あなたたちの助けが必要です」と。初期追随者を含むグループをつくることで、努力が可視化され、その努力が長続きしやすくなります。初期追随者がリスクを負いながらも、従来の枠組みの限界を超えて、ピアサポートを受けることは重要なことです。CEOや経営委員会からの反対や抵抗があっても、変化に意欲的で期待感を持つ人々を組織の中で持つことで、自分の進んでいる道は間違っていないとあなたが実感できるようになるのです。

では、まずどのように初期追随者を含むグループをつくるのでしょうか。それには二通りのやり方があります。門戸を開いて、集まってくれた人をグループにまとめるやり方が一つ。ただ、過去にこれを試みた人によると、集まった人々は必ずしも初期追随者ではなく、ただ単に政治的理由で参加した人が多かったようです。そしてもう一つは、リーダーが意欲的だと感じた人のみを集めるやり方。これは、思惑通りに進まないこともあるので、定期的に相応しい人材を集めていかなくてはいけません。

初回の会議の開き方によって、グループに与える権限が変わってきます。会議の準備を用意周到に行い、時にはファシリテーターをつけるのも合理的な判断なのです。ビジョンのきっかけを語ること以外にも、参加者を小さなグループに振り分けて、新たなビジョンと共感できるポイント、不満や期待する点を聞くことも重要です。また、参加者が日常的な問題において何かを変えたいと意欲的なときは、バックについてできる限り応援する姿勢を示してください。もちろんすべてにおいて援護するというわけではないと念を押しましょう。

グループには、集まる頻度や会議内容、ファシリテーターの参加についてなどを話し合ってもらい、自主的に組織立って前進していく機会を与えてください。変化に意欲的なのは自分だけではないと個人個人が知ることで、計り知れないほどのエネルギーが結集します。大企業のトップの方は、まず変化を起こすのに手を貸してくれそうな初期追随者の集め方を模索してみましょう。

 

 

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