「誤解4:セルフマネジメントな組織においては皆、平等である」動画(4.1.8)の要約

「ティール組織」著者、フレデリック・ラルー氏の動画シリーズを要約しています。あくまで要約であり、すべての文言を正確に表現しているわけではございませんのでご了承ください。動画の翻訳については、ラルー氏のHPより「No more permission needed :)(許可必要なし)」とありますので、もし翻訳に協力したい方がいらっしゃれば、以下の動画の「設定」⇒「字幕」⇒「字幕を追加」で追加することが出来ます。

「誤解4:セルフマネジメントな組織においては皆、平等である(Misconception 4: Everyone is equal )」要約

誤解4:セルフマネジメントな組織においては皆、平等である

「セルフマネジメントな組織においては皆、平等である」というのをよく耳にします。フラットで水平な組織形態がセルフマネジメントである、と。少し混同してるように思えるし、ここをきっちり掴んでおくことが大切な気がします。自主経営の原理は、根本的な価値の平等性です。一方、組織での役割や貢献には大きな違いがあります。

 どういうことかというと、根本的に人間は一人一人かけがえのない存在で、どんな役がありどんな貢献をしていようと、同じように大切で尊厳があります。ですからカースト制度みたいな不平等なものはなく、皆同じルールで等しく行動を起こす権利があるのです。

一方、役割や貢献の違いというのは、みなそれぞれに違う専門性、活力、知識があり、違う形で組織に貢献しているということです。そういう意味で、みな同じではなく、目指すのは個々を最大限に活かすことです。ある人は特化したスキルを持ち、またある人は計画を立てるのが得意である、といった具合です。

 支配階層と自然に生まれる階層は別のものであって混同してはいけません。本来あるべきじゃないのは支配階層であって、自然にできる層はむしろ好ましいものです。支配的な組織がセルフマネジメントに移行し、不要な階層を解いた時にしばしば現れるのは、自然な層です。これまで組織に埋もれていた才能や行動力や熱意が表に出てきます。ですから、平等にすべきなのは価値であって、役割や貢献を平等にするのが目的ではありません。平等にすると言って、上の力のある人たちをクビにして、やりたいとも言っていない者に新しいことを無理やりやらさせる、といったことをやろうとしているのではないでしょう。

 例えば自主経営に変わって、新しい機械の導入を任された人がいるとしましょう。これまではそういった裁量を任されることがない経営だったから、その人にとっては大いにやりがいのあることです。でもここで、やる気も素質もないような担当者なら無理やり任せる必要はないわけです。それが得意でやりたいという人がいればその人がやったっていいわけです。誰しもが無理やり押し付けられて権力を持つ必要はないのです。それぞれに合った形で力を発揮できるよう組織することが目標であって、ここは明確に区別すべきです。

 自然が一番のお手本です。森の中には色や形の違うあらゆる木が生えていて、下の方を見ればキノコやシダが生い茂っている。背の低いキノコやシダのような植物が大きな木に成長することはないわけで、その必要もないことです。キノコにはキノコ、シダにはシダの得意な姿があって、それが失われれば生態系のバランスが崩れるわけです。問うべきなのは、「個々がそれぞれに最大の能力を活かせているか?」という質問じゃないでしょうか?フラットで水平な組織という響きは私は好きではありません。もっとダイナミックな組織が私のイメージです。今回は価値の平等と、それぞれの役割や貢献、という全く別のものについてお話をしました。

 

 

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