「組織構造はどう変わるのか?ビュートゾルフやFAVIの例」動画(4.1.19)の要約

「ティール組織」著者、フレデリック・ラルー氏の動画シリーズを要約しています。あくまで要約であり、すべての文言を正確に表現しているわけではございませんのでご了承ください。動画の翻訳については、ラルー氏のHPより「No more permission needed :)(許可必要なし)」とありますので、もし翻訳に協力したい方がいらっしゃれば、以下の動画の「設定」⇒「字幕」⇒「字幕を追加」で追加することが出来ます。

「組織構造はどう変わるのか?(How structures typically change)」要約

組織構造はどう変わるのか?

ピラミッド型の組織を壊した後、組織構造が変わるのかまだあまり話していませんね。小さい試験的な変化から始める組織もあります。あるフランスの交通関係の会社では人事のトップが改革に乗り出すために突然抜けて、そのまま残った人事部門が自主経営的に回り出した例もあります。また工場現場でもそういうことがあります。これらは構造改革をあまり伴わない例です。ただ、大きな規模で自主経営を始めていくと、根本的な構造改革が必要になるでしょう。ここでは3つの必要な改革について話したいと思います。

 一つは、たいてい、従来型の細分化された組織から機能が部門間にまたがる(cross-functional)構造に変わることです。これまで部門の役割は明確に分かれていて、上層でようやく統合的に機能していたものが、自主経営では小さな独立した組織がそれぞれクライエントを担当するので、ユニットが業種をまたいで構成されることになります。ビュートゾルフやFAVIの例を考えてみてください。こうすることで、以前とは違う、全体像の見える環境でチームが業務にあたることになります。

 学校でも同じことが言えます。組織としての学校運営は科目ごとでまとまっていますが、自主経営に切り替える学校が増えています。そうすると、大きな学校は小さな学校の集まりのような仕組みになります。本でも紹介したベルリンのある学校では、3つのクラスを6人の教師が一つのユニットとして担当し、生徒の指導や保護者とのコミュニケーションを含め、チームの管理下にある全ての役割を共同で果たします。

 業務や業界によってはそういった、一つのユニットがまとまっていろいろな仕事を担当することが性質上、適さない場合もあります。タイヤのMichelin社も自主経営に切り替えていますが、彼らの運営はこのような場合と考えられます。それでも、部門下に様々なサポート業務を組み入れるといった改革をすることによって、チームごとのオーナーシップが以前よりも高まったようです。

 二つめは、分厚くなった中間管理層の不要な機能をなくすことです。これまで、一人当たりが抱えられる部下の数には限りがあるといった理由で管理ポストが必然的に増えたり、店舗マネージャー、地域管理マネージャー、地方統括マネージャー、というように管理層が自然と厚くなってきたわけですが、自主経営下で店舗ごとがうまく機能していけば、こういった中間管理ポストの多くは不要になります。また、このような仕事に就いていた者は、新たに創造的な仕事をする立場に立てるわけです。ビュートゾルフには管理階層はなく、コーチが50人ほどアドバイザーとして置かれていますが、チームは主体的に機能しています。このように、マネージャーが担っている仕事の多くはチームの仕事として組み込むことができるはずです。

 三つめは、サポート機能です。Michelinの例では、多くのサポート機能をチーム業務に組み入れました。どのようにそういった機能を実行するかというと、有志で人事やマーケティングやデザインといいた機能のタスクフォースを形成します。そこから、ある機能を専門的に担当する者が必要になれば、それを担う新たな人材をタスクフォースとして雇うのです。また、新しい機能が必要になればそれを加えます。新しく来た者は、タスクフォースと連携して仕事するので、効率よく着手できます。このように有志のタスクフォースの役割はとても有効です。
 以上、サイロ化した組織を自主経営組織に変えるために必要な3つの構造シフトについてお話しました。

 

 

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