「誤解1:セルフマネジメント(自主経営)はリスキーである」動画(4.1.5)の要約

「ティール組織」著者、フレデリック・ラルー氏の動画シリーズを要約しています。あくまで要約であり、すべての文言を正確に表現しているわけではございませんのでご了承ください。動画の翻訳については、ラルー氏のHPより「No more permission needed :)(許可必要なし)」とありますので、もし翻訳に協力したい方がいらっしゃれば、以下の動画の「設定」⇒「字幕」⇒「字幕を追加」で追加することが出来ます。

「誤解1:セルフマネジメント(自主経営)はリスキーである(Misconception 1: It’s risky)」要約

誤解1:セルフマネジメント(自主経営)はリスキーである

セルフマネジメントに興味はあるけど、なんだかリスキーな気がする。と思っていますか?たしかに聞きなれないし、よくわからないし、前例もあまりないし、と不安になるかもしれません。が、リスキーでもなければ新しい概念でもなく、試験的な試みでもないのです。本で触れた企業の事例は1970年代に始まったものなので、彼らにはかれこれ50年の経験があります。WL Gore社は1958年に自主経営で始まったし、フランスのFAVI社は1983年に自主経営に切り替えています。そういった組織は幾つもあり、幾度の不景気の波を乗り越えながら生き延びてきました。ですので、前例がないというのは大きな間違いです。会社以外では、軍隊の特別ユニットなど、それこそずっと自主経営でやってきています。General McChrystal氏の“Team of Teams”に詳しく書かれています。また“Alcoholics Anonymous”のような団体は1930年代に設立されて今や180万人から成る10万を超えるグループが自主経営によって組織しています。

 興味があればArt Kleiner氏の“The Age of Heretics”を読んでもらいたいです。過去に自主経営を導入し成功した事例がまとめられています。この頃はある期間うまく自主経営できても従来のマネジメントに切り替えられればそのやり方に戻っていたわけですが、それでも成功事例としては多く存在します。

 業界によってはたしかに新しい概念かもしれませんし、事例も少ないのは事実です。あなたの業界では前例がなく、あなたの組織がパイオニアになるのかもしれませんが、セルフマネジメントの知識や経験は蓄積されています。その本質だけでなく、具体的な事例から組織決定や対立の際の対処、パフォーマンス評価のやり方など、学べる対象は多くあるのです。もちろん、過去の事例をそっくりコピーすることがゴールではないけれども、数ある実例を無視するのは勿体ないことです。自主経営組織はまだ少数派で従来のスタイルが主流ですが、だからといってそれが新しい、試験的な概念ではないことはわかるでしょう。馴染みのない人にとっては新しく、無謀なことに感じられるかもしれませんが。

 古いやり方を廃止し、新しいやり方で置き換えなかったら、当然混乱を起こし失敗しますが、正しく切り替えれば、ほぼ確実に良い結果をもたらしていることは前例からわかっていますし、当然と言えば当然です。トップダウンでなく、決定権が与えられれば、もっと良い決断、早い決断、決断が増えて皆やる気が向上するので、良い結果は生まれます。無茶苦茶でリスキーなものであると思わずに、本を読んだり足を運んだりしてセルフマネジメントについてもっと感覚を掴むことをおすすめします。私などは、従来のやり方の方がインテグリティやメンタル面でリスキーなやり方だと思っています。

 

 

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