ティール組織、インテグラル理論

「とりあえずやってみよう」動画(2.5)の要約

「ティール組織」著者、フレデリック・ラルー氏によるティール組織とインテグラル理論についての動画シリーズを要約しています。あくまで要約であり、すべての文言を正確に表現しているわけではございませんのでご了承ください。動画の翻訳については、ラルー氏のHPより「No more permission needed :)(許可必要なし)」とありますので、もし翻訳に協力したい方がいらっしゃれば、以下の動画の「設定」⇒「字幕」⇒「字幕を追加」で追加することが出来ます。

「2.5 Safe enough to try(とりあえずやってみよう)」要約

私がこの経営マネジメントの研究を始める前までは全く聞いたことはなかったけれど今はしょっちゅう頭に浮かぶ二つのフレーズ、モットーがあります。

“Good enough for now and Safe enough to try. (今はこれで十分、とりあえずやってみよう)”

経営者はよく組織は変わり続けないといけないというが、その言葉の裏には、変えるなら完璧な計画が必要で、一度それを実行したら永続していくものだという伝統的な考え方があります。

しかし、完璧な計画を練るには途方もくれるほどの長い会議や経営トップ間での多数の意思決定などが必要になります。このような完璧性にこだわるマネジメントが従来のマネジメントを決定づけてきましたが、時代の違う現代では、異なるマネジメント方法が必要とされます。

そこで、上記のフレーズが登場してきたのです。

初めに完璧な計画を作るのではなく、試行錯誤を繰り返し、違うグループに違うものを実験させ、結果の良いものを分析するようなプロセスが今は必要なのです。

もし製造会社で製品を1000個作らなくてはいけないならば、はじめからミスのない設計書が必要ですが、ここで話しているのはイノベーションのプロセスです。

イノベーションにおいては初めから合格ラインが決まっていては意味がありません。なので、今はこれで十分で、更に挑戦/改良の余地があるという考え方が大切なのです。

そしてその実現には、多くの人を巻き込むことが必要です。この時に数人に強制するのではなく、Invite、招待して、協力的なボランティアとしてきてくれる人と共に行うのがいいでしょう。

人事評価システムの改革を例にとると、従来のやり方では、人事部やコンサルタントや役員を交えて一気に方針を決め、完璧な計画を立ててから、全社同時にシステムを変更する方法を取っていました。

しかしたとえ新しい人事システムが昔のものより良くなくても会社が破産することはありません。

これが”This is safe enough to try”の定義です。つまり、会社が潰れるわけではないので何時間も計画に時間を費やすのではなく、いくつもの施策をとりあえず実行してみて、結果を見ながら改善していけば必ず非常により良いものが生まれるということです。

20人でも30人でも、協力的なボランティアを招待し、みんなで知恵を合わせれば今よりもいいものが出来上がります。そこで聞いてみてください、”Is it good for now?(今はこれで十分かな?)”。

十分だったら、人を招待して新しいプロセスを試してもらいましょう。

全員に新しいプロセスを強制するのではなく、古いものがいいか、新しいものがいいか選ばせて、更に自由を与えるのもいいでしょう。

もしくは、ビュートゾルフ(オランダにあるティール組織の例)のように、全チームに年に一回フィードバックの会話を設けるよう義務付けるのもいいかもしれません。この時のやり方はチームごとに決めてもらいましょう。

以上の2つの基本観念(Good enough for now, Safe enough to try)は、恐怖が基になっている完璧主義から、「とりあえずやってみよう!」やってみれば今よりは良くなる、という考え方に頭をシフトしてくれる。

 
 

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