「ティール組織」著者、フレデリック・ラルー氏によるティール組織とインテグラル理論に動画シリーズを要約しています。あくまで要約であり、すべての文言を正確に表現しているわけではございませんのでご了承ください。動画の翻訳については、ラルー氏のHPより「No more permission needed :)(許可必要なし)」とありますので、もし翻訳に協力したい方がいらっしゃれば、以下の動画の「設定」⇒「字幕」⇒「字幕を追加」で追加することが出来ます。
「Should you give this journey a name?(変容の旅路に名前は必要か?)」要約
ひょっとするとあまり重要でない質問かもしれませんが、この組織変容の旅、そしてこの改革の最終地点にあなたはどんな名前を付けますか?
これは私の意見であり、多くのCEOや経営者が言っていたことですが、プログラムにも目標地点名前は付けない方が良いのです。
もしかしたらあなたはティール組織やアジャイル組織という名前を目指し、プロジェクト名を考えるかもしれませんが、私の確固たるアドバイスは、「DON’T DO IT!」です。
理由は2つあります。
1つ目は、人に明確な目標を与えない方がよっぽど楽だからです。
ベルギーの経産省の変革を先導したローラ・ドゥーは、同僚にいくら立派なプロジェクト名を付けようと言われても拒否したそうです。
なぜなら、そうすると皆んなに銃撃のターゲットとなる像を与えてしまうからだと言います。
というのも、何か明確な目標やターゲットを定めてしまうと、その定義づけややりたい/やりたくない、できる/できないと言ったエンドレスで生産的でない議論が始まってしまうからです。
名前を付けない方が良い2つ目の理由は、名前を付けないことによって、変容のストーリーやフルセンテンスを語る必要が出てくるためです。
何を望んでいて、なぜそれを望むのか、どこに人々を連れていくのかを名前がない分しっかりと文章で語ることになります。
ビュートゾルフ(オランダの有名なティール組織)では実際に、組織形態の名前やコンセプトを語った人はいませんでした。
プロジェクトに名前がつくと、人々はその名前は何度も口にしますが中身は語らなくなります。
逆に、名前がないと何度も中身のストーリーを語る必要があり、そこには大きなパワーが隠れているのです。
確かに、プロセスが長引けば組織内で何らかの名前がつくかもしれませんが、なるべく名前がない状態を保つことが非常に大切です。
人がストーリー、中身について語る時間が長ければ長いほど、変容はより良いものになっていきます。
もちろん、全体像の中の小さなプロジェクトに名前を付けるのは良いことですが、変容の旅全体は一つの名前に集約されるのは相応しくありません。
セルフマネジメントやティール、はたまたデジタライゼーションにしても、大きな変容に一つの名前を付けて一つのボックスに押し込むのではなく、それぞれを生きた状態にする、つまり文章で中身が語られる状態をぜひ大切にしてください。
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