ティール組織、インテグラル理論

「変わらないアイデンティティ」動画(2.9)の要約

「ティール組織」著者、フレデリック・ラルー氏によるティール組織とインテグラル理論に動画シリーズを要約しています。あくまで要約であり、すべての文言を正確に表現しているわけではございませんのでご了承ください。動画の翻訳については、ラルー氏のHPより「No more permission needed :)(許可必要なし)」とありますので、もし翻訳に協力したい方がいらっしゃれば、以下の動画の「設定」⇒「字幕」⇒「字幕を追加」で追加することが出来ます。

「Our identity that will not change(変わらないアイデンティティ)」要約

変化は簡単な時もあれば、難しい時もありますが、私たちの生活の中で求められる変化は非常に難しいものです。

その理由は、変化には単なる習慣や行動の変化だけではなく、私たちのアイデンティティの変化も同時に求められるからです。

つまり、自分は何者なのかを問い直す必要があるということです。

特に組織のマネージャーになるためのハシゴを登っていた人にとっては、アイデンティティの変化はとてもわかりやすいものでしょう。

というのも、彼らはマネージャーになった途端、それまで見えてこなかった仕事のクリエイティブさや面白さに気づき、そこにはアイデンティティの変化が伴うからです。

全体性(wholeness)や進化の目的(evolutionary purpose)についても同じことが起こります。

他者との関係の中で安定感を得るために私たちはプロとしてのマスク、つまり仕事の顔を持っていますが、一旦それを変えて、職場で常に自分らしくいることでより深いところで人と繋がることができることを経験すると、その人のアイデンティティは大きく変化します。

職場だけでなく色々な場面で自分をさらけ出すことができるようになるのです。

このように、どんな変化もアイデンティティの変化を伴うのです。

しかし、組織を自立型へ変容させようとする場合は、絶対に変わらないコアアイデンティティについて語ることもとても重要になるのです。

というのも、組織のトップは大きな変化に対して準備ができているかもしれませんが、他の社員はまだそうでないかもしれません。そこで、たとえ組織が大きく変化しても変わらないアイデンティティについて語ることが大切になるのです。

コアアイデンティティとは、自分たちが何者であり、どんな強みがあり、どんな歴史があるのかということであり、それらは今後目指す未来の組織にとって貴重な財産となるでしょう。

なので、コアアイデンティティについて強調し続けることにはとても価値があるのです。

たとえば、人々が常に組織に大きく貢献してくれる素晴らしい組織ではセルフマネジメント組織になる準備が十分にできていて、ヒエラルキーや階層など必要なく、人がコミットするという文化、アイデンティティを維持すればそれで良いのです。

同じような話で、注目してみるととても面白いのが、現在の状態のどこに既に未来があるのでしょうか?

つまり、組織の未来の姿を人に見せた時、変化を恐れる人はたくさんいる状況で、現在の組織の中で既に理想の未来が実現されているところが少しでもあれば、それは大きな力となるということです。

なりたい組織に近づくために起こる変化の中に変わらないものを見つけて、それを人々に見せることで変化の推進力となるからです。

ここまで変わらないアイデンティティと現在の組織の中に既に存在する未来について語ることの重要性を説いてきましたが、実は組織のリーダーにとってこう言ったストーリーを話すことは簡単なことではありません。

というのも、大抵の組織のリーダーは常に変化について語りたいからです。

もちろん変化とはとても重要なストーリーの一部ですが、上述したように変わらないものについて語ることも同じくらい大切です。

もしあなたが経営者で、変化しないことについて語るのが難しいと感じるなら、ぜひ同僚と話してみてください。

店を歩き回ったりして、会議以外で人と会うようにし、組織の変容のストーリーを話してみてください。

そうすることで、自然と変わらないものがなんなのか、組織のアイデンティティとは何なのか、そして未来の組織の片鱗が見えてくるはずです。

私のアドバイスは、「探偵になれ!」です。

多くの人と話をして、組織を理解し、ストーリーを捉えることで、この変容の旅がリーダーにとっても、そして組織の人々にとってもより楽になることでしょう。

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