「自主経営を放任することの間違い」動画(4.2.7)の要約

「ティール組織」著者、フレデリック・ラルー氏の動画シリーズを要約しています。あくまで要約であり、すべての文言を正確に表現しているわけではございませんのでご了承ください。動画の翻訳については、ラルー氏のHPより「No more permission needed :)(許可必要なし)」とありますので、もし翻訳に協力したい方がいらっしゃれば、以下の動画の「設定」⇒「字幕」⇒「字幕を追加」で追加することが出来ます。

「自主経営を放任することの間違い(A common pitfall: “Just do it!)」要約

 

自主経営を放任することの間違い

さて、あなたはセルフマネジングチームを始める準備が整いました。しかし、ここで目を向けてほしいありがちな失敗があります。セルフマネジメントを始める段階で、多くの組織の上層部はマネジメントチームに「さあ、君たちは自由だ!思う存分セルフオーガナイズしたまえ!」と言いますが、これが失敗のもとなのです。これは10人から20人の小さい組織のよくみられます。また、あまり多くはありませんが「君たちはなにも心配せずとも私たちが全てのセルフマネジメントの計画をデザインして伝えるので、なにをするかは上に任せて」というのも失敗の例です。私はこのように人が極端な方向へ引っ張られるのに、2つの理由があると思っています。

一つ目は、私がやろうとしているのはセルフマネジメントなんだから、君たちでセルフマネジメントしなさい、任せるよ、という観念です。でもこれは間違いです。セルフマネジメントできるようにサポートするのと、ただ単に放棄するのとでは意味が違います。二つ目に、率直に言って怠惰からきていると思います。セルフマネジメントをしようと思っている人がいるとして、実際にどのようにしていけばいいのか知っているわけではありません。どうしたら良いのかわからないので、下に丸投げしてしまうのです。私はこの怠惰という形には驚きを隠せません。もし真剣に組織をセルフマネジメントで良くしていきたいのだったら、このようなビデオを見たり本を読んだりしてセルフマネジメントというものを理解しないといけません。知識が不十分なまま急進的にセルフマネジメントを推し進めようとする人の多いこと。では、なぜこれらは良くない考え方なのでしょうか。

組織上層部から、自由にセルフオーガナイズせよ、との指令を受けてもそれがどういう意味なのか具体的になにをすれば良いのかわからないので、チームはまずミーティングを開きます。ですが、彼らは技術者だったり会計係だったりコピーライターだったりでセルフオーガナイズなどに関することは専門外なので、このミーティングはプロダクティブなものにはなりません。急に組織開発のエキスパートになれと言われても、それは彼らが就業契約したときにした約束と違いますし、彼らがやりたいことでもありません。ですので、この非生産的なミーティングをいくつか重ねたあとに社員たちが出す結論は本来の自分たちの仕事をするに限る、となるわけです。セルフマネジメントは効果を発揮できずに、皆もとのやり方に戻りたがります。これはある種のリスクであり、チームはセルフマネジメントをするにあたってサポートが必要だということです。

上層部が全て示唆するか、それとも社員たちに丸投げするか、この極端な状況にならないためにはどうすればよいのかというと、チームによってアプローチの仕方や干渉のレベルを変えることです。それぞれの話を良く聞き、サポートとしてなにが必要なのかを考えます。私はいつもほんの少しの手助けをして、チームの出方をみるようにしています。適切なミーティングを開いたり独自にノウハウを見つけたりするチームもあれば、なにも作用が起きないチームもあるのでその場合はきちんとサポートします。

さて、サポートに関してですが、少なくともチームを正しい道へ導くのにできることが4つあります。それは適切なコンテキストをつくること(creating the right context)、促進(facilitation)、助言(expertise)、そしてトレーニング(training)です。この4つのサポートに関しては次のビデオでお話しますが、ここで問いかけたいのはそれぞれのチームにどのレベルのサポートが必要であるか、です。全くサポートしなかったり、過度にサポートしてしまうよりも、チームとよく対話して正しいサポートをしていきたいですね。

 

 

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