「ティール組織を目指す社長やリーダーは特権を手放す」動画(3.3-3.4)の要約

「ティール組織」著者、フレデリック・ラルー氏の動画シリーズを要約しています。あくまで要約であり、すべての文言を正確に表現しているわけではございませんのでご了承ください。動画の翻訳については、ラルー氏のHPより「No more permission needed :)(許可必要なし)」とありますので、もし翻訳に協力したい方がいらっしゃれば、以下の動画の「設定」⇒「字幕」⇒「字幕を追加」で追加することが出来ます。

「3.3 誠実さが懐中電灯になる(Your integrity is a flashlight」要約

誠実さが懐中電灯になる

前回のビデオで軽く言及していたことを深く掘り下げてみましょう。

経営陣の見直しは、軽く考えて実行するものではなく、長い時間をかけて計画するものです。このような新たな動きは、組織の中で自然発生的に起こっています。突然、旧来型のやり方に違和感を覚え、新しいやり方を導入する動きが生まれます。自らのインテグリティと照らし合わせることで、性に合わないことがたくさん目に付くようになるのです。例えば、誰もが問題であると分かっていることに対して、誰も言及せずになかったことにしようとする、その不自然さが気になるようになるのです。会議室のイスの並び順から、クリスマスパーティーの催し方まで、挙げるとキリがありません。新たな目(視点)で、こうした決まりきったやり方を見てみると、その違和感に気が付くようになるのです。インテグリティを懐中電灯のように利用し、習慣となって今まで気がつかなかったことに焦点をあて、それを明るみに出すことで、自分だけではなく周りの人にも物事を見直すきっかけを与えることになるでしょう。

ビジネスにおいて、こうした見直しの機会を利用して新たな方向へ進んでいくことも可能ですし、優先順位が高くないという理由から、従来通りのやり方に落ち着いてもいいのです。まずは、その分岐点に気が付くことが重要です。

「3.4 CEOの特権を手放す(Return to being a mortal )」要約

CEOの特権を手放す

企業のトップやCEOであれば誰にでも当てはまることをお話します。

企業のトップやCEOは、大半の仕事を大多数の社員とは異なるルールに則って行っています。働く人の立場によってそれぞれ異なるルールに従うのは、カースト制度のように昔の習慣だと思われていたのに、実際にはそれが今でもまかり通っていることはとても驚くべきことです。それにも関わらず、企業のルールとして当たり前のように存在しているため、誰もそのルールに疑いを持たないまま、ただただ従っているのです。このカースト制度のような組織内に存在する隔たりをなくすことがビジネスにおける「旅」の第一歩になります。他の社員と同一のカーストに属すには、人の上に立ったときに得た特権を手放さなくてはいけないので、大変労力が必要となります。

みなさんに練習台を用意しました。一枚紙を取り出して、組織のトップ数人には当てはまっても、その他の人々には当てはまらない特別なルールを大小関係なくすべて書き出してみてください。大多数の人の正式な合意がなくても決議できるというルールは、組織の大多数の人の不満を買うでしょう。これは大きなルールの違いです。小さいものだと、社用車の有無や専用駐車場の有無、オフィスの広さなどが挙げられるでしょう。これらすべてを書き出すのがファーストステップです。

セカンドステップは、紙に書きだした膨大な数のルールの中で、どのルールなら譲歩できるかを精査します。特別ルールを放棄するか、はたまた社員全員にあてはまるようなルールに書き換えるかのどちらかです。リストに載っているルールを一つずつ確認し、特別なルールの数を減らしていくのです。そうすると、ルールによって隔てられていた企業トップと社員の距離が縮まり、より良好で意味のある関係が構築できるようになります。

きっと周りにいる人は困惑し、ルールを見直すなんて馬鹿げていると揶揄するかもしれません。ただ、それを実行した人が必ず口にすることがあります。それは、不思議なことに、ルールを見直すことが企業内のパワーバランスを崩すと思いきや、企業トップとしてより強力なパワーを得ることができるようになったというのです。なぜかというと、従来の場合、企業トップが特権を持ち、社員とは別格だと恐れられていましたが、上下の風通しがよくなることで、下から回ってくる情報の正確性が格段にアップするのです。さらに、人々は以前より正直な意見を言うようになるので、トップとしての考え方を見直す機会が増えるようになります。社員にパワーを与えることで、トップもさらにパワーを持つようになり、winwinな関係が構築されます。唯一トップが失わなければいけないことは、その特別感に執着するエゴなのです。

 

 

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